2017年05月25日

第14話 理想の野球



皆さんは「S1」というスポーツ番組を見たことがありますか?土曜日と日曜日の深夜に放送されているのですが、野村克也氏の野球解説が名物となっています。投手の配球について、細かい解説をする野村さん。野球好きにはたまらない専門的な解説です。「誰だ、sunglassesしてんのは。伊東か」と、今何かと話題のチームの監督にまで切り込む痛快さ。たまんないねえ。

4年ほど前に、彼の書いた「理想の野球」という本を読んだことがあります。プロ野球の試合のワンシーンに焦点を当てて、「私ならこのような配球をする」というのをひたすら語るという本です。彼の独断と偏見ではなく、きちんとした理論に基づいた解説で、野球ど素人の私も分かりやすく勉強させていただきました。
彼の本を読んだ後、すぐにプロ野球の試合をテレビで見ました。阪神対横浜DeNAのオープン戦、阪神の捕手は当時新人の梅野隆太郎選手(年齢も同じで名前も近くて個人的にとても応援している方です)。秘伝の書である「理想の野球」を読んだ後の私は、彼の構えるミットの位置と球種をすべて言い当てることができました。ただただ驚きでした。
本書に書いてあった野村さんの考えが彼独自の考えだけでなく、新人捕手にまで浸透した考え方だということ、そしてなにより、素人の私でさえもそのリードが分かってしまうほど、野村さんの配球に対する考えは理想的かつ実用的であるというわけです。
この本を読んでから、私は野球を見る目が変わりましたね。
それまでは「頼むー打ってくれ!」としか思っていなかったのが、「次は外角低めのスライダーやな」というように少し解説者目線で野球を見るようになりました。

彼の崇高な配球理論をつくりあげたのは、間違いなく高い洞察力です。彼は打席で動く打者姿で、「どの球種を狙っているか」「どのコースを狙っているか」までを読み取ることができるそうです。詳しいことは彼の本にすべて記されていますので割愛しますが、この洞察力の高さにはただただ感動したことをはっきりと覚えています。
阪神タイガース監督時代に、内野・外野しか守ったことのなかった新庄剛志を投手に抜擢、オープン戦で登板させたことがありました。野村さん曰く「彼の性格から考えて、投手心理を理解することが彼の打撃向上につながる」とのことで、「宇宙人」と呼ばれ一見曲者に見える新庄選手の性格を深く考察してのことだったんでしょう。
この年は公式戦で新庄選手が投手として出場することはありませんでしたが、この後彼は球界を代表するスーパースターに成長しました。

野球をやっていない人にも是非お勧めです。野村監督の「洞察力」が詰まったこの一冊。
理想の野球 (PHP新書) -
理想の野球 (PHP新書) -

特に今キャッチャーをやってる人には、今後聖書のような扱いをされるんじゃないかというようなすごい本です。ご一読くださいましたらうれしいです。


posted by 田中りゅうすけ at 01:59| 兵庫 ☔| Comment(0) | 野球 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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